起業後の生存率と長く経営する秘訣
せっかく起業しても、すぐにうまくいかなくなり倒産・撤退となってしまっては目も当てられません。我が国では、起業後の生存率はどれくらいなのでしょうか?そして、少しでも長く経営するにはどうすればいいのでしょうか?
帝国データバンクの掲載起業ですら、起業後5年で2割が廃業
2017年版中小企業白書によりますと、起業した会社の内5年後まで生存しているのは全体の約82%です。
ここで注意しなければならないのは、この数字は帝国データバンクに掲載されている(=規模の小さい事業者は含まれていない)起業での話だということ。
個人事業主から会社を立ち上げていくような規模感で考えると、もっと高い廃業率を示すと想定されます。
このデータから読み取れることは、起業当初のスタイルのまま、5年以上続けられる可能性は低いと考えておくべきということです。そのため慎重に起業する必要があります。
起業10年後となるとさらに多くの企業が倒産、撤退をしているのが現状で、10年以上になると会社の生存率は大幅に低くなります。
長く経営するための3つの秘訣
このような話を聞くと起業するのが怖くなりますが、一方少数ではありますが長い年月にわたって継続している会社もあります。違いは何でしょうか?
下記の3つがポイントのようです。
- 先行者有利を持つ
- 自社の強みを知っている
- 経営者や幹部がしっかりしている
以下で具体的に見ていきましょう。
先行者有利を持つ
2,000年以降に設立された企業のうち、大企業に成長した中小企業の共通点は、まだ誰も手を付けていない新しい事業を始めたということ。
成長分野に挑戦することも重要ですが、当然その分、競合相手は多くなるため、そういった企業に勝たなくてはなりません。その点、まだ比較的新しい事業であれば、必然的に競争相手も少なくなります。その分野で自社の地位を確立し、ブランド化することができれば、安定して経営していくことができるのです。
自社の強みを知っている
企業を長く経営していくためには、自社の強みを把握しておく必要があります。
様々な事業に少しずつ手を出している状態だと、本来力を入れるべき事業がおろそかになってしまいます。まずは自社の強みは何なのか、そして何に注力すべきなのかを明確にし、社内で共有することが肝心です。
そうすることで、攻めるべきポイントが明確になり、他社との差別化を図ることができるでしょう。他分野に乗り出すのは、本業が軌道に乗って安定してからです。
経営者や幹部がしっかりしている
企業のトップや幹部クラスの人が、しっかりと将来を見据えて、積極的かつ責任感を持って行動・決断している企業は長続きする傾向にあります。
そしてそのトップが抱いている考えや理念を会社全体に行きわたらせておくことも必要です。そうすることで社員全員が同じ方向を向いて、日々の業務に取り組むことができ、企業としての強度を高めるのです。
起業したら、少しでも長く事業をつづけていけるよう工夫を続けましょう。
上記の3点を見て、今すぐ取り入れられそうな観点はありましたでしょうか。おそらくこれまで触れてきた内容の中でもっとも重要で、会社設立直前の段階でもケアできるのが、どれだけ経営面のノウハウを持っているかでしょう。
しかし、初めて会社を設立するにあたって、自分の勉強ししてきた経営ノウハウがどこまで通用するかは不安でしょう。そこでこのサイトでは、会社設立代行から、その後の経営サポートまで面倒をみてくれる、国に認定された機関をご紹介しています。会社として、屈強な組織を作りたい方は、ぜひ一度ご覧ください。